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教えて、先生!

No.038運動が苦手な子供は、どうしたら運動神経が良くなるの?

Q.

子供が運動が苦手なようなのです。よく言う「運動神経」を高めるためにはどんなことをすればいいのですか?

教えてくれるのは>>>吉田 伊津美先生(東京学芸大学教授)

A.

幼児期は、全身を使った遊びをとおして、たくさんの種類の動きを経験しましょう。また、繰り返すことで動きはスムーズになります。こうして幼児期に身につけた基本的な動きは、その後の複雑で高度な動きやスポーツの土台になっています。

場や状況に応じた動きがスムーズに出来る人ってカッコいいですよね。運動神経が良いほど身のこなしがしなやかで、ちょっとしたつまづきも転倒することなく対処できたりします。

このような「動き」は経験によって身につきます。

逆上がりができるようになっても泳げるようにはならないし、上手にボールが投げられるようになっても自転車に乗れるようにはなりません。それは、それぞれの動きの経験によってその動きが身についていくからです。

乳幼児期は、歩く、走る、投げる、跳ぶ、転がるなど基本的なたくさんの動きを獲得していく時期です。乳幼児期に獲得する基本的な動きは、40種類とも80種類以上ともいわれます。こんなにたくさんの動きをどのように身につければ良いのでしょうか。答えは簡単です。全身をつかった色々な遊びをたくさん行なうことです。

鬼ごっこやボール遊び、水遊びなど戸外での遊びには多様な動きがたくさん含まれています。偏った活動ばかりしていたのでは動きの経験が偏ってしまうことが考えられます。幅広く行なうことで自ずと色々な動きを経験することにつながります。

また、一度で自転車が乗れるようにはならないように、動きは何度も繰り返して行うことで無駄がなくスムーズに行なえるようになっていきます。ここで注意しなければならないのは、何でもすぐに出来てしまう子と、なかなかコツがつかめない子がいるということです。

遊びは上手下手が問題ではなく、楽しんで取り組めるかどうかが重要です。面白ければ何度でも行ないます。その繰り返しこそが動きを上達させることにつながります。

大人は子供なりに取り組んでいる姿勢を認め、目先の出来栄えに一喜一憂することのないようにしなければなりません。上達には個人差がありますが、繰り返しの経験によって必ず身についていきます。

幼児期に身につけた基本的な動きは、その後のより複雑で高度な動き、スポーツ活動へと発達していく土台となっているのです。

★ほん・本・ごほんの番外編★

都立多摩図書館から、テーマに関連する絵本を紹介します。お近くの図書館で探してみてくださいね。

こすずめのぼうけん

『こすずめのぼうけん』

ルース・エインワース作 石井桃子訳 堀内誠一画 福音館書店

こすずめは、初めて空を飛ぶことを教わりました。お母さんに言われたとおり、羽をぱたぱたとやると、空中に浮かびました。

あんまりじょうずに飛べたので、「ぼくひとりでせかいじゅうをみてこられる」と思って、どんどん飛んでいきました。子供はこすずめになってお話を聞きいります。

※「ほん・本・ごほん」本編は、「都立図書館 こどもページ」にあります。

吉田 伊津美先生のプロフィール

東京学芸大学 総合教育科学系 教授

主に幼児期の運動について、保育所や幼稚園における調査を中心に、発達科学、保育環境など総合的な観点から研究している。

専門は幼児教育、体育心理学。

主なご著書・論文等
「幼稚園教育要領ハンドブック2017年告示版」「幼保連携型認定こども園教育・保育要領ハンドブック2017年告示版」「保育所保育指針ハンドブック2017年告示版」(以上、学研教育みらい・分担)、「保育と幼児期の運動遊び」(萌文書林・分担)、「演習 保育内容健康」(建帛社・分担)

※プロフィールは平成30年(2018年)3月現在のものです。

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