ページの先頭です
Menu
文字サイズ

教えて、先生!

No.028自律神経とはどんな働きをするのですか?心や体にどんな関係があるのですか?

Q.

ヒトの体の中では「自律神経」が大切な働きをしていると聞きましたが、どんな働きをするのですか?「自律神経」は子供の心や体にどんな関係があるのですか?

教えてくれるのは>>>田副 真美先生(ルーテル学院大学准教授・臨床心理士)

A.

自律神経は、生きるために必要な体のいろいろな働きをコントロールしています。心身のストレスや生活習慣の乱れでこの機能が乱れると、体のあちらこちらに不快な症状が現れて、二次的に心にも影響を与えます。

自律神経は、生きるために必要な体の働きをコントロールしている神経で、私たちの体(からだ)全体に張りめぐらされています。

自律神経には、交感神経と副交感神経の2つがあります。交感神経は、身体を活動、緊張、攻撃などの方向に向かわせる神経で、手に汗を握ったようなときにより働いている神経です。副交感神経は内蔵の働きを高めたり、身体を休ませる方向に向かわせる神経です。

例えば、お化け屋敷に入って何が起こるのかと緊張したり、お化けに遭遇して怖い思いをすると、筋肉が緊張し、汗を額や手のひらにかき、心臓がドキドキしたりします。このような恐怖感や緊張している時は、交感神経が働いている状態なのです。そして、お化け屋敷から出て、ほっと一息つくと、汗が収まり、心拍もいつも通りの早さに戻り、筋肉の緊張がゆるみます。これが、副交感神経が働いている状態になります。このように2つの神経の働きが程よいバランスを保って、体内の環境を整えているのです。

しかし、心身のストレスや生活習慣などの乱れから、自律神経の機能が乱れると、からだのあちらこちらに不快な症状が現れます。一般的には、自律神経失調症という言葉が有名です。子供の場合、起立性調節障害といい、自律神経の働きが悪いために、朝起きた時に低血圧、頭痛、腹痛、低体温等を引き起こす病気があります。このような病態は、同じ心身のストレスがあっても誰もが起こるわけでは、ありません。その人の体質、性格、認知など様々な要因が、複雑に関係し合って起こります。不快な症状は苦痛や不安感を生みだし、二次的にも子供の心に影響を与えます。そして悪循環を作り出し、不登校などの環境不適応状態を作り出すこともあります。

乳幼児期の生活のリズムの乱れが、その後の自律神経の働きにも影響を与えるともいわれています。特に乳児期では、昼夜のサイクルなどの基本的な生活リズムを作ることと、五感に程良く心地よい楽しい刺激を与えてあげることが大事です。

★ほん・本・ごほんの番外編★

都立多摩図書館から、テーマに関連する絵本を紹介します。お近くの図書館で探してみてくださいね。

しょうぼうじどうしゃじぷた

『しょうぼうじどうしゃじぷた』

渡辺茂男作 山本忠敬絵 福音館書店

ある町の消防署に小さな消防自動車のじぷたがいました。じぷたは、町中走り回って、小さな家の火事を消します。でも本当は、大きなビルの火事を消してみたいなあと思っていました。そんなちびっこ消防車のじぷたが大活躍する日が来ました。ちびっこでも性能の良いじぷたに、子供は自分を重ねて、聞きます。

※「ほん・本・ごほん」本編は、「都立図書館 こどもページ」にあります。

田副 真美(たぞえ まみ)先生のプロフィール

ルーテル学院大学准教授・臨床心理士。

臨床心理士として、小児科などの医療現場における心身症の治療の経験をもとに、心と体そして脳との関係についての視点から臨床心理学を学ぶ学生への教育や研究を行っている。

平成20年度文部科学省子どもの生活リズム向上のための調査研究事業「リズム遊びで早起き元気脳」のプロジェクトに参加し、子供の心と体の「おかしさ」の問題と幼児期の生活リズムの関連や保護者の心理等についての研究も行った。

主なご著書等(すべて共著)
「子ども支援学」(文化書房博文社)、
「脳とこころの子育て」(ブレーン出版社)ほか。

ページの先頭に戻る