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教えて、先生!

No.010脳科学の先生が考える“絵本の読み聞かせ”って?

Q.

絵本の読み聞かせは、子供の脳にどのように働きかけるのでしょうか?
どんな効果があるのでしょうか?

教えてくれるのは>>>泰羅(たいら) 雅登先生(東京医科歯科大学大学院 教授)

A.

うれしい、楽しい、こわい、悲しいをちゃんと感じる「心の脳」が働くだけでなく、お母さん・お父さんの脳も活動します。親子の絆づくりにもお勧めです。

さあ、読み聞かせをするぞ!とかまえていないですか?
もっと気楽にやってください。

お母さん・お父さんがにこにこ笑いながら本を読む、それで読み聞かせです。
私の研究結果では読み聞かせをしているお母さんの脳は、ただ読書しているときより、もっと活動していました。そう、脳は使って活動させることで健康を保てますから、読み聞かせは読み手の脳の健康にいいのです!

いつ、どのくらい、どの本を、なんて気にしなくていいです。好きなときに好きなだけ、途中からでも、途中で終わっても。子供が聞いていようがいまいが。

でも、おや、お母さん・お父さんのにこにこにつられて、子供が笑いましたね、おや、びっくりしてますね。喜怒哀楽を司る大脳(だいのう)辺縁系(へんえんけい)、「心の脳」が働いている証拠です。

読み聞かせは子供の「心の脳」に直接働きかけることがわかっています。言葉はわからないけど「心の脳」はしっかり働いて、うれしい、たのしい、こわい、悲しいがちゃんとわかる子が育ちます。うれしい、たのしいは「もっとやろう」という意欲に結びつきます。こわい、悲しいは「やめよう、やらない」につながります。

そう「心の脳」がしっかりしていないと、その上の知を育む脳も、その子の行動もしっかり育ちません。
にこにこ、びっくり、子供の反応が楽しくありませんか?もっと笑わせてやるにはどうしたらいいか、もっとびっくりさせるにはどうしたらいいか、子供をよく見るようになりましたね。

そう、読み聞かせで子供の事がよく見えてきます。よく見て、「あっ、この子こんな事ができる!」と気づくとうれしくなりますよね。ほめてあげますよね。

お母さん・お父さんもほめ上手になれます。ほめ上手のお母さん、ほめられてうれしくてにこにこする子供。そう、お互いの絆がしっかりとしてきましたね。読み聞かせはお母さん・お父さんと子供の絆づくりの第一歩です。

かまえないで、気楽にやりましょう。自然とそうなることに気がつくはずです。

泰羅 雅登先生のプロフィール

東京医科歯科大学大学院教授

専門は認知科学・神経生理学で、脳の「頭頂葉」を中心に認知神経科学の研究に取組んでいる。

絵本の読み手と聞き手の脳の中でどのような変化がおこり、発達にどう影響しているのか、脳科学者の立場からの解明にも取り組んでいる。

主な著書
「読み聞かせは心の脳にとどく~ 『ダメ』がわかって、やる気になる子に育てよう」(2009年 くもん出版)ほか。

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